時期:4月下旬~5月中旬
場所:つばきのもり下、テニスコート前
おしべやめしべがほとんどなく、種をつくれない形ばかりの花で、装飾花といわれます。小さな花が集まって手毬のようなので別名テマリバナ。咲きはじめは黄緑色で次第に白色に変化します。日本に自生するケナシヤブデマリの園芸品種とされ、種はつくれないものの花があまりにきれいなので人間の手によって増やされてきました。
時期:4月下旬~5月上旬
場所:雑木林
つる性の植物で、木に巻きついて上に登り、木の上を覆う様に広がります。覆われて光を奪われた木としてはまったく困った相手です。フジの花の時期に外周道路を歩いていると、地面に落ちている散った花を見つけて、咲いていることに気づくことがあります。頭上の木の上を下から様子をうかがい知ることはできません。林が開けたところでは、遠くにフジの花が見られることもあります。
時期:4月下旬~5月上旬
場所:バーベキュー場上の広場
木に白いハンカチをたくさんつり下げたような姿をしています。 花びらに見える部分は、総苞と呼ばれる部分で、葉が変化したものです。はじめは黄緑色ですがやがて白くなります。本当の花は2枚のハンカチの間にある丸い部分です。中国南西部の高地原産の落葉高木で、大きくなると20mほどにもなるそうですが、こどもの国のものはそれほど高くありません。
花の時期:4月下旬~5月中旬
実の時期:9月
場所:りょくいんひろば
30センチくらいの白い塔の様な花穂をつけます。木も大きく、葉も大きく、花穂も大きく目立ちます。トチノキの花は昆虫にはとても魅力的な様で、ハチやアブ、カミキリムシなどのコウチュウの仲間までやってきて大にぎわいです。近づくと花からよい香りが漂ってきます。小学校の教科書に登場するモチモチの木とはトチノキのことで、実は餅やせんべいなどに利用されますが、そのままでは食べられずしっかりアク抜きをする必要があります。縄文時代から食料として利用されていました。
時期:4月下旬~6月上旬
場所:雑木林
人の顔が隠れてしまうほどの大きな葉っぱをしていますが、花も負けずおとらず大きくて、日本の植物の中では最大級です。花は甘酸っぱい強い香りを漂わせていて、いろいろな昆虫が訪れます。地上に最初に現れた花はモクレン科の植物で、ホオノキなどはその特徴を引き継いでいます。園内では雑木林内に普通に見られますが、木の上の高い位置に咲くので間近にその姿を観察するのは大変です。やがいすいじ場前にある木がわりと観察しやすいです。
時期:4月下旬~5月中旬
場所:外周道路ほか
キジカクシ科の植物で、地下茎に甘みがあることからこの名前があります。この時期の外周道路にはアマドコロとよく似た植物がいくつか見られます。ホウチャクソウ(イヌサフラン科)はアマドコロに比べて早く4月に咲き、外周道路沿い至るところで見られます。ミヤマナルコユリ(キジカクシ科)は5~6月に見られ、アマドコロが茎の下に一直線に花をつけるのに対し、ミヤマナルコユリの花は左右に別れて葉の下につきます。ナルコユリ(キジカクシ科)は葉が細く、花のつき方はアマドコロと似ていて、5~6月に見られます。
時期:4月下旬~5月下旬
場所:外周道路ほか
茎の模様などがマムシの様だということでこの名があります。サトイモ科で有毒です。成長するにつれ無性→オス→メスと変化するとても不思議な性質があります。
時期:5月
場所:雑木林
雑木林に普通に見られる落葉高木です。根が水を吸い上げる力がとても強く、木を倒した後も切り株から水が出てくるというので水木という名前になったといわれています。同じ仲間のクマノミズキは1か月遅6月に同じ様な花を咲かせます。
時期:5月上旬~中旬
場所:外周道路ほか
花の様子が打ち寄せる波のようなところから立浪草という名前がつけられました。ナマズが口をあけたような形の花が、何段もかさなってきれいな花穂をつくります。花の口元の白い模様が泡立つ波のように見えます。同じ仲間のオカタツナミソウはあまり陽の当たらない林の縁を好み、タツナミソウに比べてやや遅い時期に野草園周辺で見ることができます。
時期:5月上旬~中旬
場所:牧場前内周道路
初めて見た人はヒツジの毛が飛ばされて積もっているのかと思うかもしれません。でもそれは、周辺にあるポプラが飛ばした綿毛つきの種なのです。綿毛つきの種を風に乗せて遠くにやろうと工夫をしているのです。牧場前の内周道路にあるのは北アメリカ原産のカロリナポプラで、まわりの木に比べてとても背が高いです。
花の時期:5月上旬
場所:じどうセンター奥、つばきのもり
モクセイ科の落葉高木。あまりみかけない木で名前がわからなかったため別名「なんじゃもんじゃ」と呼ばれます。日本では対馬やの木曽川など限られた地域にしか自生せず、これらの地域で天然記念物として指定されている場合があります。プロペラのように細長くて白い花を咲かせます。つばきのもり中程には大木があり、花の時期に外周道路から見える姿は見事の一言です。
花の時期:5月上旬~中旬
実の時期:9月
場所:雑木林
花の時期、外周道路を歩いていると、地面に白い星の様な花びらが落ちているのを見つけて、ふと上を見上げるとエゴノキが咲いていることに気づきます。実はサポニンという有毒成分を含み、実をつぶして泡立てるとシャボン玉を作ることができます。野鳥のヤマガラはエゴノキの種が大好きで、冬に木のそばで待っていればかならずと言ってよいほど地面に落ちている種を拾いに来たヤマガラを見ることができます。