
こどもの国はゴレンジャーの聖地!?
皆さんは「秘密戦隊ゴレンジャー」をご存じでしょうか。
ゴレンジャーの簡単な紹介をすると、スーパー戦隊シリーズの第1作目にテレビで放送された東映製作の特撮テレビドラマで1975年4月から1977年3月まで2年間、全84話放送された大作です。
現代の40代以降の方々にとって懐かしい作品ではないでしょうか。
実は当時、こどもの国ではゴレンジャーの撮影が多く使われていました!!
作品を観てみると、ちらほら当時の園内だとわかるシーンがいくつも確認できます。
ゴレンジャーは今から50年前に放送を開始されているのでこどもの国は開園から10年が経った頃です。園内の木々もまだ少なかったり建物や遊具が今と違うものが映り込んでいたりしていますが道路や地形を見比べるとこどもの国で撮影されたことがよくわかります。
そんなゴレンジャーを始め東映生田スタジオ作品をこよなく愛するファンの方がこどもの国に来園されました。その方は遥々大阪府からお越しになるほど熱心な方で、開園9時30分から閉園時間ギリギリまで滞在され、当時の撮影シーンと同じロケーションを探し写真に残す「ロケ地巡りと考察」を趣味にしています。その方「中さん」から伺った話によると、ゴレンジャーの全84話のうちなんと29話もこどもの国園内で撮影されているとのことでした。ゴレンジャーとこどもの国がこんなにも繋がっているとは知りませんでした。
2025年4月下旬、中さんが当時ゴレンジャーの助監督を務めていた高橋正治さんと来園されました。園内をご覧になった高橋さんも当時の撮影風景を思い出していました。また撮影されていた時の様子を語って頂きました。

当時はデジタルではなくフィルム撮影だったのでNGを出さないように慎重にシーンを撮られていたそうです。
アフレコ(アフターレコーディング)でしたが撮影時もセリフを発していたとか。
こどもの国が撮影場所にたくさん選ばれた理由は、生田スタジオから近いということもそうですが、撮影に向いている施設が園内にはたくさんあったからとのことです。例えば、正面入口入ってすぐに見られる大きな陸橋や赤い大きな屋根の平成記念館(当時は皇太子記念館)、イサム・ノグチの作品群や大きなトンネル、いかにも秘密基地になるような建物などなど。起伏のある土地も撮影に向いていて園内のいたる所で撮影されました。

一話の撮影工程はできるだけ通して行ったそうです。シーンによっては色々と場所を変え、移動時間もかなりかけたようです。想像するだけで大変な作業ですね。ただ制作時間は、2話同時でわずか1週間から10日間という短期間で完成させていたそうです。


そんな話をしながら、高橋さん御一行は当時の撮影ポイントを半日かけて回られました。ゴレンジャー放送開始50周年とこどもの国開園60周年という節目にふさわしい来客でした。
以上、このブログを通じてゴレンジャーとこどもの国の繋がりを知って頂き、昔を懐かしんで頂ければ幸いです。
中さんが管理するブログ「此処にスタジオがあった頃」ではこどもの国でロケ地巡りをされた時の様子を書かれていますので是非ご覧ください。
此 処 に ス タ ジ オ が あ っ た 頃 Phase362 【ロケ地】横浜市青葉区奈良町/こどもの国①
中さん、多大なるご尽力たいへん感謝いたします。中さんと接点がなければ、この世界を知ることもできませんでした。高橋正治さんの健脚ぶりにはたいへん驚かされました。お話を聞きながら当時の撮影風景が蘇ってきました。またEXさん、藤田信三さん貴重なお話を聞かせてくださりありがとうございました。感謝申し上げます。